利根川で高齢夫婦死亡 殺人?無理心中?介護疲れか?

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22日午前 埼玉県熊谷市の利根川で
人のようなものが浮いていると110番通報があった。
高齢夫婦が亡くなっているのが見つかった。
近くにいた三女を低体温症で病院へ搬送。
無理心中を図ったとして三女から事情を聞いている。

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果たして、無理心中か。殺人容疑か。
考えられることは低体温症になるまで体を冷やしていたということは
故意だとしてもそこにいきつくまでに相当時間を要したことが
考えられます。

介護疲れによる殺人事件。
いったいどれだけの数があるのでしょうか。

警視庁のまとめによると2013年調べですが、
親族が被疑者容疑者の関係である場合、53.5%。
殺人事件の約半数が親族による殺人事件。
そこにはもちろん、衝動的に殺してしまった場合なども
理由としてあげられますが、
経済的な苦労による無理心中や、親世代の高齢化による介護疲れなども
含まれます。

また若い世代の親殺しも目立ち、学業不振などをとがめられ
親殺しという行為に出てしまうこともあるようです。

ここで有名な京都介護殺人事件と取り上げたいと思います。

事件の概要
2006年2月1日 京都市伏見区の遊歩道で無職被告(当時54歳)が
認知症の母親(86歳)の首を絞めて殺害。自身も死のうとしたが
未遂に終わった。

母親の認知症が悪化。介護申請しデイケアサービスを受け始めるお
自身の生活は安定しなかった。献身的に介護するため仕事は休職。
仕事との両立に限界を感じ、仕事を辞め介護をしながらできる仕事を
探すも見つからず。
生活費も底をつくようになり、自分の食事を1/2に減らし
母親のための食事を用意した。亡くなったお父さんに言われた言葉、
「他人に迷惑をかけたらあかん」を胸に、
一人で誰にも頼らず頑張りぬいた。

しかし、2月の寒い夜。
車椅子の母親に防寒具をかけ河川敷へ。
被告は泣きながら「もう生きられない、これで終わりやで」と
母親に語りかけた。母親は「すまんな」「ごめんよ」と泣く息子の頭を撫で、
「泣かんでええ」と声をかけた。

そして犯行に及ぶ。
母親の首をタオルで絞めた。苦しませたくない一心で、
首をナイフで切った。
そして遺体に毛布をかけ、自分は近くにあった
立木にロープをかけ首を吊ろうとしたが、失敗。

通行人に発見される。

その後、公判が行われるが判決は殺人としては異例の
執行猶予付きの懲役刑。

生活保護を受けようと区役所へ申請するも失業給付金の受給を理由に
基準を満たさず断られた。

判決で裁判官は「献身的な介護をうけ、最後は思い出の場所を案内してもらい、
被告に感謝こそすれ決して恨みなどを抱かず、厳罰も望んでいないだろう」と。

また、公的支援が受けられなかった点についても言及。
本来受けるべき人に行政の支援がいきわたらないことに
苦言を呈した。

民間でできること。行政として対応しなければいけないことなど
課題は様々ですが二度と同じようなことを起こさないために
改善できるところは改善していくべきではないでしょうか。

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